欠席の返信で大切にしたいこと
法事へのご案内をいただいたものの都合がつかず出席できない場合、返信は結婚式などの慶事以上に早めに、丁寧に行うことが大切です。法事は会食の人数や引き出物の数を事前に確定する必要があるため、返信が遅れると施主に迷惑をかけてしまいます。
返信の基本姿勢
- まず案内への感謝と故人を偲ぶ気持ちを伝える — 欠席の連絡だけで終わらせない
- 欠席の理由は簡潔でよい — 「やむを得ない事情」「都合がつかず」程度で十分。詳しい詮索は不要
- 香典・お供え物をどうするかを明記する — 出席しない場合も、気持ちを形にして送るのがマナー
返信はがきの書き方
法事の案内状に返信用はがきが同封されている場合は、慶事の返信はがきと同じ要領で不要な文字を二重線で消して使います。
| 印刷された言葉 | 処理 |
|---|---|
| 「ご出席」 | 「ご」を二重線で消す(欠席のため「出席」の文字ごと二重線で消してもよい) |
| 「ご欠席」 | 「ご」を消し、「欠席」の文字を残す(○で囲んでもよい) |
| 「ご住所」 | 「ご」を消す |
| 「ご芳名」 | 「ご芳」を消して名前のみ記入する |
| 余白部分 | 「やむを得ない事情により欠席させていただきます」等、一言を添えると丁寧 |
はがきには句読点を使わず、文を区切るときは一文字分の空白を空けるのが正式な書き方です。
欠席理由別の文例
仕事の都合で欠席する場合
このたびは亡父○○の一周忌法要にお招きいただき誠にありがとうございます
あいにく当日は外せない出張の予定があり 参列がかないません
お招きいただきましたのにご一緒できず誠に申し訳なく存じます
心ばかりですが御仏前を同封いたしますのでお供えいただければ幸いです
皆様のご健勝と法要の滞りないご執行をお祈り申し上げます
体調不良・高齢のため欠席する場合
ご丁重なご案内をいただきありがとうございます
私事で恐縮ですが 体調が思わしくなく 遠方への外出を控えるよう医師より勧められております
せっかくのご案内にもかかわらず参列がかなわず 大変心苦しく存じます
当日は自宅より皆様のご多幸と法要のご円満な執行をお祈りしております
なお 心ばかりのものを別便にてお送りいたしましたのでご査収ください
遠方のため欠席する場合
ご案内をいただきありがとうございます
遠方に住まいがあり 高齢の身には長時間の移動が難しく 大変残念ながら参列を見合わせていただきます
お気持ちだけでもお届けしたく 御仏前を現金書留にて別途お送りいたします
当日ご一緒できませんことをお許しください 皆様にどうぞよろしくお伝えください
妊娠中・小さな子どもがいるため欠席する場合
このたびはご案内をいただきありがとうございます
現在妊娠中の身であり 長時間の外出を控えておりますため 誠に残念ながら欠席させていただきます
大切な法要に伺えず心苦しい限りですが 別便にて御仏前をお送りいたしますのでお納めください
落ち着きましたら改めてお参りさせていただければと存じます
法要の日程が重なってしまった場合
ご案内をいただきありがとうございます
あいにく同日に別の法事と重なっており 誠に申し訳ございませんが参列がかないません
日を改めて必ずお参りに伺いたく存じます
心ばかりの品を同封いたしましたので御仏前にお供えいただけますと幸いです
欠席時の香典・お供え物の送り方
出席できない場合でも、香典やお供え物を郵送するのが一般的なマナーです。
| 方法 | タイミング | 表書き |
|---|---|---|
| 現金書留 | 法要の2〜3日前までに届くよう発送 | 御仏前(四十九日以降。浄土真宗では当初から御仏前) |
| お供え物(菓子・果物等) | 法要前日までに届くよう手配 | 掛け紙は「御供」 |
| お悔やみの手紙 | 現金書留・お供え物に同封 | — |
現金書留の封筒には、一言お詫びとお悔やみの言葉を書いた手紙を同封すると、より丁寧な印象になります。
※ 表書きは仏教式を前提としています。神道は「御玉串料」「御榊料」、キリスト教は「お花料」など、宗派・宗教によって呼び方が変わります。
欠席返信で避けたい言葉
法事の文書は弔事に准じるため、以下のような重ね言葉は避けます。
| 避ける言葉 | 言い換え |
|---|---|
| 重ね重ね、たびたび | 改めて |
| 再び、再度、また | 改めて |
| ますます、いよいよ | (使用を避ける) |
よくある質問
Q. 欠席の理由は詳しく書くべき?
A. はがきでは「やむを得ない事情により」程度で十分です。親しい間柄であれば、後日電話などで詳しい事情を伝えても構いません。
Q. 香典を辞退すると案内にある場合は?
A. 施主の意向を尊重し、無理に送らないのが基本です。どうしても気持ちを伝えたい場合は、供花や手紙のみにとどめます。
Q. 返信が期限を過ぎてしまったら?
A. 気づいた時点ですぐに電話で欠席の連絡を入れ、返信はがきも添えて送ります。遅れたことへのお詫びの一言を必ず添えましょう。
関連する行事の文例
参考
- 一般財団法人全日本冠婚葬祭互助協会「冠婚葬祭マナー」
- 各宗派の法要マナーガイド
