年賀状じまいを取引先へ事前に知らせる文例
取引先への年賀状送付を終了する際は、個人の判断で通知するのではなく、必ず会社として決定した方針に基づき、権限のある総務担当者や責任者が案内を行う必要があります。事前の案内なく突然送付を停止すると、相手方に不必要な懸念や誤解を招く恐れがあるためです。
また、年賀状の送付を終了することは、あくまで挨拶の形式を変更することであり、取引先との関係やビジネス上の取引を終了することではありません。通知においては、通常の連絡や取引は今後も変わらず継続することを明記し、相手方に安心感を与える配慮が求められます。
本記事では、取引先へ年賀状じまいを事前に知らせるための文例を、用途別に4つのパターンで紹介します。
年賀状じまい通知の文例
1. 全取引先への会社通知(公式案内)
会社の方針として年賀状の送付を終了する場合の公式な案内文です。書面や一斉メールでの通知に適しています。
[日付]
[取引先会社名] [部署名・役職名] [相手方氏名] 様
[自社社名] [代表者名または部署名]
年賀状送付終了に関するご案内
拝啓
[時候の挨拶] 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、弊社ではこの度、社内方針に基づき、年賀状による年始のご挨拶を終了させていただくこととなりました。
これまで長年にわたり、年賀状を通じて温かいご挨拶をいただいておりましたことに、深く感謝申し上げます。年賀状の送付は終了いたしますが、今後とも変わらぬお付き合いを賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
略儀ながら、書中をもちましてご案内申し上げます。
敬具
2. 担当者が個別に添える一文
日頃から頻繁にやり取りのある担当者が、年末の挨拶メールや通常の業務連絡に添えて、個別に通知する場合の表現です。
(メール本文の末尾などに挿入)
なお、誠に勝手ながら、弊社では来年より年賀状による年始のご挨拶を終了させていただくこととなりました。 今後はメールや貴社への訪問時等に改めてご挨拶をさせていただきます。 引き続き、変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
3. 今年を最後とする通知
今年の年賀状、または年内に送付する書面の末尾などに、「本年で最後であること」を書き添える場合の表現です。
(年賀状の本文末尾や添え状に記載)
追伸 誠に勝手ながら、弊社では本年をもちまして年賀状による年始のご挨拶を終了させていただきます。 これまで長らくのご厚情に深く感謝申し上げます。 今後はメール等にて、引き続き緊密な連携に努めてまいる所存です。何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
4. 翌年分から紙の年賀を終了し通常連絡を続ける通知
「紙の年賀状」という形式は止めるが、年始の挨拶自体はメール等のデジタル手段で継続することを強調する場合の表現です。
[日付]
[取引先会社名] [部署名・役職名] [相手方氏名] 様
[自社社名] [部署名] [担当者名]
年始のご挨拶に関する形式変更のお知らせ
拝啓
[時候の挨拶] 平素は多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございます。
さて、弊社では社内方針に基づき、【20XX年】分より紙による年賀状のご送付を終了させていただくこととなりました。
今後は、メール等による年始のご挨拶へと切り替えさせていただきます。形式は変更となりますが、貴社との良好な関係をこれまで以上に大切にし、誠心誠意努めてまいる所存です。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。
敬具
文例の使い分け
相手との関係性や、自社がどのような形式で通知したいかに合わせて選択してください。
- 公式通知(文例1): 全ての取引先に一律で正式に伝えたい場合に最適です。会社としての決定事項であることを明確に示せるため、個別の問い合わせを減らす効果があります。
- 個別添え書き(文例2): 形式的な案内よりも、担当者としての信頼関係に基づいた個別のコミュニケーションの中で伝えたい場合に有効です。
- 年賀状内での告知(文例3): 相手が年賀状を受け取ったタイミングで伝えられるため、最も自然な流れになります。ただし、翌年の準備期間が短くなるため、早めの送付が推奨されます。
- 形式変更の案内(文例4): 単なる「終了」ではなく、「連絡手段の変更」であることを強調したい場合に適しています。関係維持への意欲を強く伝えられます。
送信・送付時のNGポイント
通知を作成・送付する際は、以下の表現や対応を避けてください。
- 個人の判断で通知する: 年賀状の送付停止は、取引先への礼儀や対外的な形式に関わる事項です。必ず権限のある部署や担当者が、会社としての正式な方針として案内してください。
- 取引終了と誤認させる表現: 「今後はご挨拶を控えさせていただきます」といった突き放した表現は避け、「形式を変更するが、ビジネス上の関係は維持する」ことを明確に記載してください。
- 相手に同様の対応を要求する: 「貴社におかれましても同様にご対応いただけますと幸いです」など、相手に年賀状の停止を促したり要求したりする表現は、相手の文化や判断を否定することになり失礼にあたります。
- 未確定の理由を断定的に書く: 「環境配慮」や「コスト削減」といった理由は、会社として公式に決定し、対外的に記載することが明確に決まっている場合のみ使用してください。曖昧な理由を記載すると、相手に不信感を与える可能性があります。
送信前の確認チェックリスト
- 案内内容は会社で決定した方針に基づいているか(個人の独断ではないか)。
- 「年賀状の送付終了 = 取引の終了」ではないことが、明確に伝わる表現になっているか。
- 相手方に年賀状の停止を強要したり、同様の対応を要求したりする表現が含まれていないか。
- 相手が年賀状の準備を始める前の適切な時期に案内できているか。
- 相手からの年賀状を「待っている」といった、相手に送付を促す表現が入っていないか。
- 宛名、会社名、担当者名などの置換箇所に間違いはないか。
FAQ
Q. 通知を送る最適な時期はいつですか? A. 相手方が年賀状の準備を始める前のタイミングを軸にするのがスムーズです。ただし、これは慣習的な目安であり、法的な義務や厳格な期限があるものではありません。
Q. 日本郵便の2027年用日程について記載すべきですか? A. 基本的に不要ですが、案内状を郵送する際などに触れる場合は、2026年8月31日の公式発表に基づいた正確な日付だけを記載してください。2027年用は引受開始が12月20日、元日配達の差出日目安が12月27日です。ほかの日付は、その年の公式案内と照合します。
Q. 通知後でも相手から年賀状が届いた場合はどうすればよいですか? A. 相手の判断で送付されたものですので、通常通り受け取ってください。その後の対応(返信の要否など)は、相手との関係性に応じて、メールや次回の面会時に改めて感謝を伝えるなどの方法で判断してください。
