ビジネス文書更新: 2026年7月26日

訃報の連絡文書

訃報の連絡文書

場面

訃報の連絡

関係性

総務・人事→社内外関係者

訃報連絡文書とは、誰が書くものか

訃報の連絡文書は、身内や社員の死去を社内・社外へ知らせる文書です。書く立場によって伝える相手も文面も変わります。

  • 社員本人が上司へ伝える一報 → 忌引き休暇の連絡が中心。忌引き休暇の連絡・申請を参照してください
  • 総務・人事が社内へ知らせる → 従業員の家族の死去、または従業員本人の死去を、業務への影響(忌引き期間・引き継ぎ)とあわせて伝える
  • 会社が取引先へ知らせる → 家族葬のため弔問・香典・弔電を辞退する案内、または社葬の案内

このページは主に後半2つ、会社として作成する訃報連絡文書を扱います。

基本構成

項目 書くこと
1. 誰が亡くなったか 続柄(敬称の使い分けは下記)・氏名
2. いつ 死去した日
3. 葬儀の形式 家族葬か一般葬か、日程・会場(公開する場合のみ)
4. 弔問・香典・弔電の可否 辞退する場合は明確に、かつ丁重に伝える
5. 業務への影響 忌引き期間・代理の連絡先
6. 問い合わせ先 詳細を確認したい人向けの窓口

例文集

例文1: 社内向け・従業員の家族の死去を伝える

件名: ○○さん(○○部)ご家族のご逝去について

各位

○○部○○さんのお父様が、○月○日にご逝去されました。

○○さんは○月○日まで忌引き休暇を取得されます。この間の業務につきましては、△△さんが窓口となりますので、ご用件のある方は△△さんまでご連絡ください。

ご家族の意向により、弔問・ご香典は辞退されるとのことです。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

総務部


例文2: 社内向け・従業員本人の逝去を伝える(最も配慮が要る文面)

件名: 【訃報】○○部 ○○さんのご逝去について

各位

このたび、○○部○○さんが○月○日にご逝去されました。ここに謹んでご報告申し上げます。

在職中は皆様にも大変お世話になったことと存じます。ご遺族のご意向により、葬儀は近親者のみで執り行われ、弔問・ご香典・供花は辞退されるとのことです。

社としての対応(弔電の手配等)は総務部で行いますので、個別のご連絡・ご訪問はお控えいただきますようお願い申し上げます。

ご不明な点は総務部○○までお問い合わせください。

総務部


例文3: 社外取引先向け・家族葬のため弔問・香典を辞退する案内

件名: ○○の忌引き休暇について(ご連絡)

株式会社○○ ○○様

平素よりお世話になっております。株式会社○○ 総務部でございます。

弊社○○部○○の父が、○月○日に死去いたしました。葬儀は故人および家族の意向により、近親者のみにて執り行います。誠に勝手ながら、ご弔問・ご香典・ご供花につきましては謹んでご辞退申し上げます。

○○は○月○日まで忌引き休暇をいただいております。その間のご用件は、△△(TEL: ○○-○○○○-○○○○)が承ります。

ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

株式会社○○ 総務部 TEL: ○○-○○○○-○○○○


例文4: 社外取引先向け・社葬の案内

件名: 弊社代表取締役 ○○ 社葬のご案内

株式会社○○ ○○様

謹啓 弊社代表取締役社長 ○○が、かねてより療養中のところ、○月○日に死去いたしました。享年○○歳でした。

生前のご厚誼に深く感謝申し上げるとともに、ここに謹んでお知らせ申し上げます。

なお、葬儀は近親者にて執り行い、社葬を下記の通り執り行います。

日時: ○月○日(○) ○時〜 会場: ○○(住所: 〒○○○-○○○○ ○○県○○市○○) 喪主: ○○(続柄)

なお、ご厚志(ご香典・ご供花・ご弔電等)につきましては、誠に勝手ながら固くご辞退申し上げます。

謹白

株式会社○○ 社葬事務局 TEL: ○○-○○○○-○○○○


例文5: 弔電・お悔やみへの御礼状

件名: ご弔慰への御礼

株式会社○○ ○○様

このたびは、弊社○○の死去に際しまして、ご丁重なお悔やみのお言葉(ご弔電)を賜り、誠にありがとうございました。

おかげさまで、無事に葬儀を終えることができました。ご厚情に深く感謝申し上げます。

まずは略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。

株式会社○○ 総務部

続柄の敬称の使い分け

会社が第三者(社内外の他の人)に対して、ある人の家族の死を伝えるときは、身内を敬う敬称を使います。

続柄 敬称
ご尊父様・お父様
ご母堂様・お母様
ご主人様・ご夫君様
ご令室様・奥様
息子 ご子息様
ご令嬢様
祖父母 ご祖父様・ご祖母様
兄弟姉妹 ご令兄様・ご令姉様・ご令弟様・ご令妹様

一方、忌引きを申請する本人が自分の家族を指すときは、これらの敬称は使わず「父」「母」「妻」のように、続柄をそのまま書きます(敬称を付けると自分の身内への不自然な敬語になります)。使い分けの詳しい理由は忌引き休暇の連絡・申請の「死去」と「ご逝去」の項でも解説しています。

避けたい表現

避けたい書き方 理由・言い換え
重ね言葉(重ね重ね・たびたび・再三・引き続き) 不幸が重なる・続くことを連想させる。「深く」「心より」「今後とも」等に言い換える
社外向け文書で「ご逝去」を自社の人間に使う 取引先など社外から見れば自社は「身内」。「死去」を使う(社内向けに同僚の死を伝える場合は敬意を込めて「ご逝去」を使ってよい)
家族葬の事情を詮索するような文面 「ご遺族のご意向により」とだけ書き、理由に踏み込まない
弔問・香典辞退を曖昧にする 「差し控えさせていただければ」のような婉曲表現だけで終えず、辞退の意思をはっきり書く(相手が判断に迷わないようにする)

よくある質問

Q. 家族葬の場合、なぜ弔問・香典を辞退する文面が必要?

A. 家族葬は近親者のみで行うため、会社関係者が個別に弔問・香典を送ると、かえって遺族の対応の手間を増やしてしまいます。辞退の意向を明確に伝えることが、遺族への配慮になります。

Q. 社葬と家族葬(密葬)の文面はどう違う?

A. 社葬は日時・会場を公開し参列を案内する文書、家族葬は近親者のみで行う旨と弔意の辞退を伝える文書です。目的が逆なので、どちらの案内かを冒頭で明確にします。

Q. 訃報を受け取った側はどう返信すればいい?

A. お悔やみメールを参照してください。訃報を伝える側と受け取る側では書くべき内容が異なります。

関連テンプレート

参考

  • 文化庁「敬語の指針」(平成19年2月 文化審議会答申)
  • 一般社団法人日本経営協会「ビジネス文書検定テキスト」
訃報社葬家族葬ビジネス文書マナー

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